石の上にも三年

妻がコブクロの大ファンで、結成20周年のファンクラブ限定のCDが送られてきた。

 

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17年前、キャナルシティ博多で無料ライブの時からファンになり、ずっと聴き続けている。僕も妻の影響で好きになり毎年、一緒にライブに行っている。

 

仕事や趣味を続けれる人は、尊敬してしまう。何故なら、僕は3年以上同じ仕事をした事がないから。自営で失敗したり、やけに文句を言ってくる奴を殴ってクビになったり、そして、、、単純に飽きてしまったり『 石の上にも三年 』と言うことわざが、全く響かずにいる。妻にとっては迷惑だろうけど。

 

中学を卒業して、すぐに働かないといけない状況だった僕は『 スピード 』という名前のレンタルビデオ屋さんで働き出した。何度も断られたけど、土下座をしたら、渋々雇ってくれた。仕事は、お客さんが借りたいビデオやCDをバーコード読み取り、お金を受け取る。返却されたら、元の場所に戻す。そんなに難しい仕事ではないと思っていた。でも、現実は違っていた。

 

返却されたアダルトビデオを元の場所に移す時、僕は混乱していた。映画なら、まぁ、そんなに長いタイトルもないから解る。アダルトビデオの長いタイトルが全然見当たらない。裸の女性ばかりのパッケージを見ても、早く戻さないといけないプレッシャーばかりで、僕のペニスは完全にしなしなになっていた。店長は、アダルトビデオを戻す作業が遅い僕を「 興奮してサボっている 」と思ってたらしく、何度も怒られた。だけど、一向に早くならない僕はクビになってしまった。結構、間抜けな話だけれど、クビになって良かったと今では思っている。もし、何年も、しなしなのペニス状態で探し続けていたら、完全に勃起不能になっていた。

 

そんなわけで、なんであれ、どんな状況であれ、続けている人を尊敬してしまう。

 

 

バリウム

いや、言わなくても分かってます。「 たかがバリウムじゃないか?」と。「 何をそんなに怯える必要があるの?」と。

 

僕だって36歳だし、身体の中身は見た目じゃ判らないし、幾度となくスルーしてきたバリウム検査を必死の覚悟で昨日、終えたわけです。生きている限り、死と税金とバリウムだけは避けれないんだと。(生まれて初めての『覚悟』です )

 

そもそも『 バリウム 』って名前からして凄く怖い。手術台の上に寝かされ、巨大なコンドームを頭から被されそうな名前だ。お医者さんは僕にゆっくり、その巨大なコンドームを被せながら「 大丈夫です、心配いりません。このコンドームは市販で売ってる物よりは、だいぶ薄くなってるんです 」と何でもなさそうに言う。いや、そう言う問題じゃないんだ!と僕は叫ぶけれど、お医者さんの耳には届かない。いや、違う、お医者さんは僕の声は届いているのに、わざと無視している。そうに違いない。

 

って、ザワザワしてしまうくらい怖かった。そんな僕を救ったのは、病院の待合室にあった一冊の小説だった。村上春樹さんの『 ねじまき鳥クロニクル 』僕は村上春樹さんの書く物語が大好きで、これを見た瞬間「 僕は、バリウム検査を無事に乗り越えれるかもしれない 」と涙目で思った。そして、人間は好きな物を見た時、穏やかな気持ちになれるんだ、と僕は思った。僕は負けない、巨大なコンドームなんかに負けてたまるか、と。

 

だから、どうかあなたも気持ちが塞いでしまった時は、好きな物を思い出して下さい。僕と同じ様な気持ちになる筈だから。

 

量子

映画『 21グラム 』で死んだら21グラム軽くなると知った時、魂に重さがあるんだ、と驚いた。

 

先日公開された映画『 アントマン&ワスプ 』で量子の話がわんさか出てきた。前作の『 アベンジャーズ インフィニティウォー 』みたいに凶悪な宇宙人もヒーロー達の共演はないけど、小さくなったり、大きくなったり、仮面ライダーウルトラマンを同時に楽しめてしまう様な楽しい映画だった。「 こんな戦い方あり? 」と笑いながら観ていた。

 

とは言え『 量子 』の話をマイケル・ダグラス(博士役)が話す度、子どもたちは退屈そうだった。やはり、僕もちんぷんかんぷん。長男は映画の後「 量子って何? 」と僕に聞いてきた。「 魚を捕る人の事だよ 」と言いかけたけど辞めた。長男はマーベル映画に狂っているので(素敵なことだと思う)本気には、本気で答えなくてはならない、と思い中学生以来、勉強をしてこなかった僕が量子について勉強をしている。

 

魂は量子であり、宇宙と繋がっている、と偉い学者が書いていた。となると量子の重さは21グラムで、死んだ時に宇宙に戻ることになる。

 

オーケー、サッパリ分からない。意味が全然分からない。意味を考えるのは、やめよう、量子に意思があると考えるといいかもしれない。量子には意思があり、魂にも意思がある。宇宙にも意思がある。ならば、どんな意思だろうか?

 

生きる力

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長男が夏休みの宿題で『 生きる力 』をテーマにした作品を7回描き直して提出した。

 

題名は『 ヒーローは僕の生きる力 』夜の街をビルからビルに飛び周り、敵に近づくスパイダーマンと、手からビームを出す為にパワーを貯めているアイアンマンを描いた。なかなか素敵だなぁ〜と想う。

 

「 ヒーローなんて、お子ちゃまやん! 」と同じクラスの子に言われて凹んだらしい。

 

「 ヒーローなんてお子ちゃまなの? 」と長男。

 

「 大人になってもヒーローを好きな人はいるよ 」と僕。

 

「 それが生きる力になるっておかしいの? 」と長男。

 

おかしくない、と僕。「 その子からしたら、おかしいかもしれないけど 」

 

それならいいや、と長男。

 

大切にしているものを平気で笑う人も、きっと何かを大切にしているに違いない。

 

僕にとって生きる力とは何だろうなぁ〜と考えてみたけど、サッパリ分からず「 今まで、ただただ生きてきたんだなぁ〜 」と。ただただ生きいくのも悪くないと僕は想うんだけどな。

 

 

ジャングルバス

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台風の度、旅行が流れてしまう佐藤家は、なんとか夏の終わりに間に合った。6才の次男が「 アフリカンサファリに行きたい! 」とはしゃいでいたので、大分県へ。

 

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ライオンやら

 

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シマウマやら

 

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ゾウやら、こんなに近くで動物を見たことなんて生まれて初めてで、感動と興奮しぱなっしだった。動物たちの匂いもすごかった。これを書いている今も鼻の奥に残っている。

 

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帰り道に東椎屋の滝や

 

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安心院ワイナリーに寄ってきた。妻が仕事で使うらしく写真をパシャパシャ撮っていた。僕は休みの日は、仕事のことなんて考えたくもないから思わず感心してしまった。

 

大分県、今度は温泉に行きたいなぁ〜

 

 

 

ベランダに蛙

もう何年も夏になる度、二階のベランダに蛙を見かける。初めは怖くて下に行けないのだろうと、捕まえて一階で逃してあげた。翌日、蛙は二階のベランダにいた。僕はもう一度、一階で逃した。その翌日、蛙はちゃんと二階のベランダにいた。「 わての特等席なんですわぁ 」と言わんばかりの態度で、蛙は戻ってきた。

 

僕は諦めて、夏の間はその蛙と一緒に暮らす事にした。どうやら、ずっとベランダにいるわけではなく、時々、何処かに出かけてるらしい。何度も追跡を試みるが失敗に終わる。蛙は同じ場所に帰ってくる習性があるのは分かった。問題は、どうやって二階まで上がってきてるか、だ。

 

まさかスパイダーマンみたいに登ってきてるのか?まだ誰も知らない驚異的なジャンプで飛んでくるのか?人間には見えない蛙用のエレベーターが存在して、それに乗って戻ってきてるか?

 

ここ一週間、暇さえあれば見ているけれど、答えは見つからない。夏が終わるまで、もう少し、蛙と鬼ごっこを続けたいと思う。

 

コインランドリー

コインランドリーほど、気まずい密室はない。雨降りや洗濯物が溜まってしまった時、近所のコインランドリーを利用する。何人かがいれば、問題はないけど、女性と2人きりの状態が、これまた気まずい。

 

一番気まずいパターンは、女性が乾燥し終わった洗濯物を畳んでる時、僕がコインランドリーに入ってきたパターンだ。その瞬間、コインランドリーの空気がピリッとする「 この男は変質者かもしれない 」と。女性は僕を見てないフリをするが、洗濯物を畳むスピードを徐々に上げていく。「 私のセクシーな赤の下着を取られるかもしれないわ 」と監視カメラの場所を再度確認してる。

 

ひどい話だ。僕は朝から家族の洗濯をしに来ただけなんだと言いたい。軽く挨拶をしたら、変質者じゃないと認めてくれるかもしれない。「 暑いが続きますねぇ 」とか「 今日の僕のラッキーカラーは、あなたの下着と同じ赤なんですよ 」とか、、、違うな、これは違う。

 

なんなら映画『 インビジブル 』のケビン・ベーコンみたいに、透明人間になりきればいいかもしれない。でも洗濯物どうしよう?洗濯しに来てるのに、なんでこんなに気を使わなくちゃいけないんだ。よく考えたら、その映画じゃケビン・ベーコンは犯罪者になるじゃないか。

 

ちょっと待てよ、と僕は想う。そのセクシーな赤の下着を畳んでいる女性は、僕にしか見えていない幽霊だとしたら、そこまでは深く考えなくていいかもしれない。

 

いずれにせよ、近所に女性専用のコインランドリーがあったらいいなぁ〜と、時々思います。